海外では、ヤギというものに「マヌケ」とかのようなイメージがある国が多いようです。
また、一部の宗教的価値観では「悪魔の使い」的な扱いを受けることもあり、どちらかというとネガティブなイメージを持つ国が西洋では多いようです。

 
英語ではそのためかgoatという単語が、本来のヤギという意味以外にもあまりよくない意味で使われていることもあるようです。

「goat rope」とか「goat fuck」で 「大混乱の[手に負えない]状態」という意味だったり
「giddy goat」で「無責任なやつ」という意味だったり
「old goat」で「意地悪じいさん」とか「助平じじい」だったり

goat だけでも「ばか者、愚か者」というような意味があったりもするそうです。

また、アメリカの陸軍学校では、成績最下位で卒業した人のことをgoatと言うんだそうです。

 

かと思うと英語のスラングには「Greatest Of All Time」の略として「G.O.A.T」という言い方もあるようで、意味は「史上最高の」というものなのだそうです。
モノや人をほめるときに使うようです。

なんとも面白いものですが、日本ではヤギというと紙を食べるイメージ以外にはあまりこれといったイメージがないような気もします。
一時代ヤギが身近な乳として飲用されていた時期もあるとはいえ、あまり身近な存在ではなかったからかもしれません。
それに対して、西洋では日本よりもヤギというものが身近な存在だったがために、いろいろな言い回しに使われてしまうのかもしれません。
もしかしたら日本における馬などのような存在に近いのかもしれませんね。

 

 

そんな中で、2014年にスウェーデンのあるゲームメーカーが、とある奇抜なゲームを出したことが話題になったことがありました。

 

その名も

Goat Simulator

https://www.goat-simulator.com/(公式サイト)

 

外国製のいわゆる洋ゲーなわけで、日本人の感覚でいうとかなり異質なゲームです。
そして「バカゲー」です。

一言でいうと、何をしたいのかわからないゲームです。
それでもってバグだらけで、意味不明です。
外国人てのはこういうわけのわからんものが好きなのか、と思いきや実はこのゲーム、製造元のゲーム開発会社の「Coffee Stain Studios」が、社員の教育のためにゲームを1か月で作ってみようというコンセプトのもといわばネタとして作った、本来は販売する予定のなかったゲームなんだそうです。

それができあがったとき、ネタとしてトレーラー動画をあげたところ大反響があり、それならばと突貫工事でバグ修正や製品化としてのカスタマイズを一部行って、「おもしろいので致命的なもの以外バグはそのままにして」販売した、という経緯なのだとか。

 

なんでも本当の最初は、製作スタッフの中にヤギ好きがいて、ヤギでいろいろするよくわからないゲームのようなものを作ったところから、どんどん要素が追加されていって最終的にこういうゲームに仕上がったんだとか。

そのため、物理演算が奇妙な反応を示して奇天烈な状況を引き起こすのを見て笑う、というのがこのゲームの正しい楽しみ方なようです。
まあ、簡単に言うとジョークゲームだ、ってことですね。

 

 

その問題のトレーラー映像がこちら。


 

 

ゲームとしては、3Dでできたいわゆるオープンワールドの小さな町の中を、ヤギがただひたすら走り回って、いろいろなものに頭突きをしたりナメナメしたりして、破壊して跳ね飛ばす。
ただそれだけのゲームです。

 

プレイヤーの分身ヤギ

プレイヤーの分身ヤギ

ゲームを開始するとこのようなヤギになります。

 

頭突きでご挨拶

頭突きでご挨拶

通行人に頭突きすると吹き飛びます。

 

トラックを爆破

トラックを爆破

トラックに頭突きすると見事に爆発します。

 

自動車事故

自動車事故

飛ばされて大空を飛ぶヤギ

飛ばされて大空を飛ぶヤギ

トラックにはねられてもこのヤギは不死身なので大空へ跳ね飛ばされましたがピンピンしてます。

 

ジェットコースターヤギ

ジェットコースターヤギ

ジェットコースターにも乗れますが、シートベルトをできないので振り落とされてます。
そして普通のヤギ以外にもいろいろな姿に変えることができるのですが

 

背の高いヤギ

背の高いヤギ

キリンではありません。「背の高いヤギ」です。
このほかにも「巨大ヤギ」とか「高貴なヤギ」とか「DeadGoa7」、「買い物ヤギ」などいろんなヤギが登場します。

 

このサイトはゲームの紹介サイトや攻略サイトではないのでこれ以上詳しくは書きませんが、このゲームなんと、オリジナルのPC版(steamで配信)だけではなく、様々なハードに移植されており、スマホアプリ(iOS、Android)、Xbox 360、Xbox One、PlayStation 3、PlayStation 4、Nintendo Switch といったプラットフォームで発売、配信されていて、追加要素のDLCなども後から配信もされています。

 

基本的なPC版の初期価格は9.99ドルなんですが、なんと初版の発売から2年の間で250万本ほどを売上(ダウンロード含む),1200万ドルもの利益をたたき出したんだそうです。
特に最初の4か月だけで、過去4年間のこの会社の利益を超える利益を出しちゃったとかなんとか。
世の中何が幸いするかわからないという話ですが、このようなジョークゲームを出すようなメーカーですから、公式からのゲームの説明文もなかなかにひねりがあります。

 

英語の文章の日本語訳ですが

 

Goat Simulator(ゴートシミュレーター)は次世代のヤギシミュレーションを提供する最新のヤギシミュレーション技術です。 もはや、ヤギになる空想をする必要がありません。

あなたの夢がついに実現しました!

ゲームプレイ上では、Goat Simulatorは要するにあなたがヤギになり、できるだけ多くの破壊を引き起こすることができます。 それは昔のスケーティングゲームにたとえられましたが それはスケーターになる代わりに、あなたがヤギになり、技を行う代わりに、あなたがモノを破壊すことを除いてです。 ヤギのことになると、あなたはそこを通り、すぐに立ち去り、ゲームを破壊することができるので、限界はありません。

免責事項:Goat Simulatorは、正直言って、フラフープや山積みのレンガなど何か別のものにお金を使うべきで、全くバカげたゲームです。

あるいは、お友達とお金を集めて、本物のヤギを買った方が良いかもしれません。ミッションなどを作ることもできます

主な機能

* あなたがヤギになることができます。

* モノを壊すことに対してポイントを得てください。あなたが最高のヤギであることをお友達に自慢してください。

* 多くのバグあり! 故障するようなバグのみを除いており、その他の全ては愉快なものなので残してあります。

* いつでもキレるようなゲーム内の物理特性

* そのヤギの首を真剣に見てください

* あなたがヤギになることができます。

 
これを書いたのはおそらく最初にヤギで遊んでいたスタッフさんなんでしょうね。
なんにしても、ヤギというものが身近だからこその発想な気がします。

 

 

ゲームについての詳細は参考としてゴート・シミュレーター 攻略Wikiあたりを参考にしてください。

 

また、参考までにプレイ動画も貼っておきます。

 

 

なお冒頭で、このゲームのことをさんざんディスったような言い方になってますが誉め言葉なので誤解のなきようにお願いします。

コレをやるためだけにsteamを入れたくらいなので…

ちなみに作中でよく流れているBGMでGoat Chill という曲があります。

これを聞いてるとアタマの中でヤギが暴れまわってしまうくらいには洗脳されてしまってます。

 

Goat Chill



 

疲れてるときに聞くといい具合にトリップします。

 

 

というわけで今日は「the G.O.A.T game of goat」な「Goat Simulator」のお話でした。