といっても、ヤギ用のペットフードなどではありません。

決してこんなものが存在するわけではありません。

やぎちゅーる

やぎちゅーる

あったらおもしろいけどこれはコラ画像なので誤解のなきようお願いします。
第一ヤギは動物性の栄養素は必要としないので、鶏肉なんて食べないと思います。

 

こういうニュースがありました。
コゴミなど県産食材活用、犬用ケーキが好評、秋田市の業者開発

 
記事では秋田県の業者が開発した犬用フードを紹介しているわけですが、このなかに「国産ヤギミルク」を使用したものがあるのです。
ヤギミルクは人間にとっても、牛乳よりもおなかにやさしく母乳に近いと言われていて世界中で使用されているわけで、日本でもまだ牛が少なかった時代には時には母乳の代わりに乳児に与えられることも多く、案外身近な存在だったようです。

 

この「おなかにいい」というのは、主に脂肪球という物質が大きく関係しているそうです。
脂肪球の乳内での分布にバラつきがあると、密度の高い部分ではお互いがくっついてクリーム状になる性質があり、これが上部に浮かび上がってきて層ができるのだそうです。
そしてこのクリーム状の物質は、消化にはあまりよくないものなんだそうです。

 

牛乳だとふつうこの脂肪球の大きさにバラつきがあり、そして一般にサイズも大きいのだそうです。
そのためそのままの牛乳は、乳脂肪の層ができるだけでなく、それ以外の部分でも成分にバラつきができて、味も均一にならないということなのです。
そのため牛乳はたいてい「ホモジナイズ(均質化)」と言われる作業を行い、この脂肪球を細かく分離して、小さな脂肪球にするのだそうです。

こうすることで、層ができにくくなり、成分や味も均一化するのだそうで、市中に出回っている牛乳の大半がこの作業を行った「ホモ牛乳」といわれるもののようです。
ただし上部に浮かぶこの層は栄養分も高いことから、牛乳本来の味わいと豊富な栄養を残したものにするためにと、あえてこの均質化をおこなわない「ノンホモ牛乳」というものも売られていますね。
こちらは味わいが深く栄養価も高い反面味に癖があり、また牛乳の苦手な人だとオナカをこわしやすかったりもするようです。

ですがこの脂肪球が小さい場合には、このクリーム状になる現象がおこらず、消化のよいまま飲むことができるのだそうです。
そしてヤギの乳はこの脂肪球が小さいので消化に良い、ということなんだそうです。

 

また、このほかにも牛乳に含まれてたんぱく質の中には、アレルギー物質だったりするものもあります。
でもこのたんぱく質がヤギ乳には含まれていないのだそうです。
このことから、牛乳アレルギーの人でも飲むことができる、ということで最近ヤギ乳が脚光を浴びるようになってきた大きな要因でもあるようです。
(注:ただし、乳児にヤギの乳を与えることはアレルギーの原因などになり危険なのでやめた方がいい、という主張もあるようです。
特にアメリカの小児科学会では公式に乳児へのヤギ乳の授与をやめるように呼び掛けているそうです)


 

とはいえ現在の国内では乳といえばまだまだ牛乳でありとてもマイナーな存在です。
まあ、沖縄だとまたちょっと違ってくるのですが、まあ概ねそういってもいいかと思います。

でも、世界的に見ればヤギミルクは牛乳と並ぶ主要な飲用乳や加工乳原料だったりするわけで、これをペットフードとして使うというのもなんらおかしな話ではないですね。

 

それで調べてみたところ、結構ヤギミルクを使ったペットフードというものは存在するんですね。
(ここからは楽天市場の検索結果ページを参考掲載していますので、楽天の広告などが気になる場合や楽天でヤギ製品が優先的に出てしまうことを嫌う場合は閲覧しないようにしてください)

 

【楽天】「ヤギ おやつ」の検索結果 1〜45件 (2,180件)

製品の一例


 

また、ペットにヤギミルクそのものを与えることも多いようで、ペット用のヤギミルクも多く売られているようです。


【楽天】「ヤギミルク 犬」の検索結果 1〜45件 (3,219件)

製品の一例


 

まだまだ人間用の食品としては、牧場の特産品とか珍しい専門店とかそういうレベルでないと見かけることも少なく、世の中に広く出回ってるとは言えないと思いますが、食用以外でも案外ヤギミルク製品は存在していたりします。

【楽天】「ヤギミルク ボディソープ」の検索結果 1〜45件 (119件)

 

特にこのレイヴィーさんの製品は小売店でもよく見かけます。
【公式】Leivy Naturally

 

製品の一例


 

なんでも先ほども言いました「脂肪球が小さい」というのは化粧品などにとっても都合の良いものであるらしく、成分が小さいため肌に浸透しやすいのだそうです。
そのため保湿ミルクなどとして使うと、保湿能力があがるのだそうで。

 

ですがヤギは、出すことのできる乳の量があまり多くないのが難点です。
牛が一日に20リットル以上も出すのに対して、ヤギは2~5リットル程度なんだそうです。
また、乳房の数も牛は4つもあるところ、ヤギは2つ。
搾乳効率も牛の方が優れていることも、乳の大量生産という点でヤギが牛に後れを取っている要因の一つなのかもしれませんね。

 

というわけで今日はヤギミルクについてのお話でした。