まずはこちらをご覧ください。
ヨガをしている人の上にヤギが乗っています。
実はこれ、数年前から欧米で話題になっている「ヤギヨガ」(goat yoga)というものなんです。
基本的には、ヨガをしている人の上にヤギが乗ることで、アニマルセラピーの効果が得られる、というものです。
運営しているところのサイトや紹介記事を見ると「癒し」「安らぎ」のような言葉が多くみられます。
ヤギが上に乗ると、黙って乗っていることは少なく、体をなめてきたりヨダレをたらしたり、上で歩き回ったりとヤギはやっぱり結構フリーダムなようです。
マットの上はおろか、乗っている人の上に「アレ」を放出してしまうヤギも多いようです。
ただ、それを含めて「癒される」ということでやっている人が多いようです。
欧米のみならず最近は国内でもこれを体験できる場所が出てきているようです。
「goat yoga」で検索すると、あちこちのヤギヨガをしているヨガスクールが表示されていることから、あちこちの国で行われているようです。
ですが、ヨガを古くからやっている人たちや専門家にしてみれば、あんなのはヨガではない、なんていうコメントも見られるようです。
そもそもヨガは精神修養のためであって、あんな商業主義のものなんかではないんだ、というようなことを言っていました。
たしかに、ごもっとも。
ですが「安らぎを得るため」の精神修養、という考えに立った時、形而上的な安らぎか、形而下的な安らぎかの違いでしかないともいえる気もします。
これを「ヨガ」ということが果たして適切かどうかはよくわかりませんが、何らかの意味のあるものであればすべてを否定するのももったいないなあと思ってしまうわけです。
ですが、ヤギが体に乗って上でヨダレをたらしてくる、という状態を「安らぎ」と考えることができるのは「はじめのうちだけ」ではないかとも思えてしまいます。
つまりは「珍しさから喜んでいる」という面もあるのではないかと思います。
あるいは「はやってるからやっている」という面もあるでしょう。
つまりはキワモノレジャーの一つとして今はやっているだけなのでは、という気がどうしてもしてしまうわけです。
(ヤギと一緒に暮らしてこのようなことをすることに幸せを覚える、というのは一周回った先の別レベルのお話だと思うのでここでは触れません)
正直これがこの先定着して、一般化するかというと怪しいものだという気がしています。
ですが、アニマルセラピーというものは古くから存在し、完全に定着していると思うわけです。
つまりその効果がすべて嘘だとも思えないわけです。
ヨガという形をとらず、もしかするとこの先別の形でヤギとのふれあいから安らぎを得る、という形に化けていくかもしれないという気がするんです。
実際先ほど貼った日本のヤギヨガは、冒頭のアメリカのものとは違っているのです。
ヤギをのせてヨガ、というよりも「ヤギのいるところでヨガ…というよりも軽運動」なんですよね。
これは、広がる過程で「ヨガ」として広まっているというよりも、「ヤギを用いて心身のリフレッシュ」という部分を残して形が既に変容し始めている、ということのような気がするのです。
ネコカフェなどの動物とのふれあいを楽しむレジャーというのはすでに定着しているように思えます。
さすがにヤギカフェとなるとどうかなとは思いますが、このヤギヨガが変化していった先に新たなアニマルセラピーレジャーが待っているような気がするんです。
それが定着するかどうかはわかりませんが、新たな人間とヤギの関係性として将来が結構楽しみになってきますね。
最後にこの画像です。
この写真、座禅をしているところに警策もってお坊さんが歩いてるようにも見える気が……
煩悩抱いたら真ん中歩いてるヤギが頭突きしてくる……とか
そんなこといったらどっちからも怒られそうですね。
というわけで今日はヤギヨガについてのお話でした。